
2025.04.01
ガラスのネタ帳
NEG建築家セミナーを開催しました!
■ 30年にわたって培った建築家との価値共創は、次のフェーズへ
日本電気硝子と電気硝子建材は、建築界との持続的な対話と価値共創を目指した「NEG建築家セミナー」を昨年11月、東京の建築会館ホールで開催しました。このセミナーは30年にわたり開催してきた「空間デザイン・コンペティション※1」で培った建築家とのネットワークを活かし、より深い関係構築を目指す私たちの新たな取り組みです。
空間デザイン・コンペティションの歴代受賞者をはじめ、設計事務所や建設会社などから70名以上が参加。定員を上回る申込みがあったためZoomでのオンライン配信も行い、全国から約150名の方が視聴しました。
※1 空間デザイン・コンペティションとは?
日本電気硝子が1994年から2003年まで主催した建築アイデアコンペで、若手建築家の育成と新たなガラス建材の可能性を追求する場として30年にわたり建築界の発展に貢献してきました。累計応募作品数は12,000点以上、受賞作品は570点以上にものぼります。現在、多くの受賞者が第一線で活躍されており、主催者と参加者双方にとって、ガラスの新たな可能性を探求する機会となりました。
参考:空間デザイン・コンペティションの開催30回記念特設サイト
■ 原田真宏氏を講師に迎え、「風景の建築」をテーマに講演会を開催
第1回となる今回は原田真宏先生(MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO主宰/芝浦工業大学 教授)※2を講師にお迎えし、講演いただきました。
最初に原田先生から、"第1回の講師に招かれたのは非常に光栄であること"、そして、"日本電気硝子が建築家や建築文化を長年サポートしている重要な存在であること"などに触れた話をいただき、和やかな雰囲気の中で講演会は始まりました。
「風景の建築」をテーマにご自身の作品を紹介しつつ、設計コンセプトや狙い、施工時のエピソードなども含めた丁寧な講話をいただきました。
「都市であろうと建築であろうと、どのような人工物も、ひとつの自然の循環の中にあるような、そんな在り方であってほしい。そして建築はそれができる」という原田先生の力強いメッセージに、参加者からは「設計や施工時の裏話も知ることができ、大変勉強になった。次回も参加したい」「"機能を満たしつつ自然に溶け込む"という考えが講演テーマにつながっていることを良く理解できた」などの声が寄せられました。
講演中の原田真宏氏
※2 原田真宏/Masahiro Harada
1973年静岡県生まれ。1997年 芝浦工業大学大学院建設工学専攻修了。 1997-2000年 隈研吾建築都市設計事務所。 2001-2002年 文化庁芸術家海外研修制度を受け、ホセ・アントニオ&エリアス・トレースアーキテクツ(バルセロナに所属)。 2003年 磯崎新アトリエ。 2004年 原田麻魚と共にMOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO設立。 2008年 芝浦工業大学准教授。2016年から芝浦工業大学教授 【受賞歴】SD Review鹿島賞 (2003)、AR Awards (2008, 2009, 2011, 2015)、LEAF Awards (2010, 2014, 2018)、JIA新人賞 (2015)、AACA賞 (2015)、芦原義信賞 (2015)、日本建築学会作品選奨 (2017, 2018)、JIA日本建築大賞 (2018)、BCS賞 (2018, 2021, 2024)、日本建築学会賞 (作品)(2020)、AACA賞 優秀賞 (2021, 2022, 2024)、JIA中国建築大賞2022 大賞 (2022)、JIA優秀建築賞 (2023) ほか
参考:MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO
第1回目はマウントフジアーキテクツスタジオの原田真宏先生にご登壇いただきました。
本動画は「原田先生プロフィール紹介」「道の駅ましこ(一部抜粋)」
「知立の寺子屋(一部抜粋)」で構成されたダイジェスト版です。
■ 私たちは建築界の後援者でありたい
あわせて同会場内に、NEG製のガラス建材展示コーナーを設けました。実際に製品を見て触れていただいたことで、参加者にとって建築設計の新たな発想につながる気づきの場となり、私たちにとっては製品認知向上の機会となりました。
展示品の中でも特に注目を集めたのは、30年以上の歴史を誇る耐熱結晶化ガラス 「ファイアライト®」をはじめとする防火ガラスです。安心・安全な空間づくりに最適な特定防火設備の認定を新たに取得した耐熱合わせガラス 「ファイアライトプラス ネオ®」や、フィルム貼り特定防火設備用ガラス 「ファイアライト® F」が加わり、より多様な建築用途への対応が可能となりました。
このほか、多彩なカラーやパターンを体験できる 「ガラスブロック」のモックアップや、 ガラスブロックの新色「セラミックカラーシリーズ・ブラック」の展示、簡易施工を可能にする厚さ50mmの薄型ガラスブロックパネル「ハウスパネル」、ガラスレンガ「グラソア®」や結晶化ガラス壁装材 「ネオパリエ®」を紹介しました。
ファイアライト®を使用したアルス社 の「夢まど」(国内初の木製枠特定防火設備)や省エネ性能を備えた高断熱防火窓。
パイロシステム社のファイアライトプラス®ネオ入りFIX窓「スリムスクリーンF+Ⅱ (エフプラスツー)」とファイアライトプラス®ネオ
ガラスブロック小型パネル「ハウスパネル」と「キットパネル」。
サイズ・パターン・カラーが多彩なガラスブロック。モックアップではそれぞれの個性を来場者自身の目で確認いただけた。
結晶化ガラス壁装材 ネオパリエ®。
透光性のあるグレアも展示した。 光を透すとドラマチックに表情を変えるガラスレンガ グラソア®
日本電気硝子と電気硝子建材は、今後も 「NEG建築家セミナー」 を通じて建築家との密接な対話の機会を設け、 製品開発や新たな活用方法の可能性を共に探っていきながら継続的に建築界に貢献していきたいと考えています。