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2025.07.04

デンキガラス建築探訪

ガラスブロック採用例:Calm Cuatro


入居者にやすらぎをもたらす
ガラスブロック越しの柔らかな光

2棟の建物をソリッドに切り取った谷間を持つ、鉄筋コンクリート造3階建ての2LDK × 12戸のこのデザイナーズマンションは繁華街への好アクセスと閑静な住環境を両立した地にあり、こだわりのある入居者やSOHOワーカーの人気を集めています。

『内に開いて、光を採り入れる―』。そのコンセプトは、開口が抑えられた外観からは想像しにくいですが、アプローチの中庭を進むにつれて実感いただけます。中庭に面したガラスブロックの壁が、日中は陽光にきらめき、そして日が暮れると室内から漏れる光によって行灯のような趣きある姿を見せるなど、昼と夜で異なった表情を楽しめます。

B6.jpg2棟の建物をソリッドに切り取った谷間を持つ、鉄筋コンクリート造3階建て。
中庭に面した壁一面に6300個を超えるガラスブロックを採用。通り庭のような空間を通って室内へと入る。

_2MR0764.jpg中庭側のガラスブロック壁と居室側の個性的な障子の素材の対比、そしてスクエアのあしらい方がユニーク。


玄関を開ければ開放的な空間が広がり、ガラスブロック沿いの縁側を通って各部屋に入ります。室内に優しい明るさを届ける採光性、外からの視線を適度にカットするプライバシー確保の面において指向性ガラスブロックが貢献しています。やわらかな自然光に満たされる機能的なデザインです。

B6_2.jpg


ガラスブロックに障子建具、出目地加工をした杉板型枠コンクリート打放しの壁。さらに割栗石とタイルと玉石。素材の選定と組み合わせが集積され、Calm Cuatro全体を構成しています。年月を経ても変わらない資産価値と、ここに暮らすステイタス。オーナー様にも入居者様にも高い満足をもたらす建物となりました。

取材協力/東海・ビルド一級建築士事務所 様


Calm Cuatro(愛知県)

設計・施工: 東海・ビルドー級建築士事務所
竣  工:2019年
写  真:大丸剛史
使用建材:ガラスブロック 指向性 190角

※本記事は「環82号(2020年発行)」の記事を一部修正のうえ再掲したものです。
※本誌はこちらからご覧いただけます。
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